医療機関における管理会計の導入


医療機関における管理会計の導入〜診療科別管理と利益計画のシステム開発〜

財務会計と管理会計、選択と集中

医療機関の会計には二つあります。

一つは、各事業年度終了時に銀行や税務署など「外部に公表するための会計」です。もう一つは、医療機関内部で院長が中心にスタッフと「将来の戦略を考えるための会計」です。

前者は「財務会計」であり、後者は一般企業で30年前から利益確保のために活用されてきた「管理会計」と呼ばれるものです。今日、医療機関においても「管理会計」の必要性が叫ばれています。


ではなぜ今、「管理会計」が必要なのでしょうか。

現在、医療機関を取り巻く環境は悪化の一途を辿っています。少子高齢化による急性期患者の減少及び慢性期患者の増加や、国家財政悪化による診療報酬の引き下げ及びDPCの導入などです。

このような環境のなか医療機関の採算は急激に悪化することが予想されます。今後医療機関は大淘汰時代に突入すると言ってよいでしょう。


そんな大淘汰時代の勝者の条件として「選択」と「集中」が必要不可欠となってきます。

「選択」とは自院に必要な診療科・部門を採用し、不必要な診療科・部門を廃止することであり、「集中」とは選択した診療科・部門に経営資源(ひと・もの・かね)を注ぎ込むことです。


そのために、先ず自院の診療科・部門別の採算・不採算を算定かつ分析(部門別原価管理)し、自院の地域でのポジショニングを明らかにする必要があります。

その上で、中期利益計画を導入し、院長並びに多くの職員の参加により院内を活性化させ、抜本改革を推進することが必要です。


管理会計導入の趣旨
医療機関を取り巻く環境…急性期患者の減と慢性期患者の増(少子高齢化による)/診療報酬の引き下げとDPCの導入(国家財政悪化のため)
問題点の究明と利益対策のための管理会計導入…部門別原価管理(診療科別損益管理)の導入/中長期経営計画/短期利益計画(月次予算実績比較のため)の導入/キャッシュフローの管理/業績評価制度/設備投資の意思決定
「選択と集中」による健全な経営体質と差別化戦略が不可欠 Something New & Different


診療科別原価管理の導入


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前項で述べたように、自院の問題点究明のためには診療科別原価管理が必要であり、それが管理会計の導入のためのファーストステップとなるのです。

具体的には、診療主部門をプロフィットセンターとし、コメディカル・管理部門をコストセンターと考え、コストセンターの費用を予め決められた配賦基準により配分し、診療科別損益を把握します。

エクセルを活用したシステム(部門別原価計算システム)を利用すれば、比較的簡単に診療科別原価管理を導入できます。この程開発したシステムのイメージは図のとおりです。


中期利益計画の導入

まず数年先の自院のあるべき姿を中期経営計画として策定します。

それを念頭に年度ごとの予算、さらには月々の予算を作成し、月々の実績額と対比させ、計画からはずれていないかどうかを常に確認します。

すなわち、P(Plan)―D(Do)―C(Check)―A(Action)サイクルの実践です。



ただし、実際の利益額とキャッシュフローには時間的な差が あるため両者は一致しません。よって、当然、損益と資金の両面からのアプローチが必要になってきます。 この利益計画の流れを、エクセルを活用した「中期利益計画システム」を活用すれば、正確、簡単、便利に作成することができます。イメージは下図のとおりです。


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システム作成の特徴と活用の勧め

これらのシステムは、簡単に利用できることを主眼に開発されています。パソコンができれば経理の専門家でなくても、比較的容易に算定できるのが特徴です。

部門別原価計算システムは、「全院の損益計算書」と「各費用を診療科ごとに配分する配賦割合」さえインプットすれば、あとはソフトの指示通り選択(車のナビのイメ−ジ)するだけで、診療科別損益計算書が作成できます。

中期利益計画システムは、利益計画に基づき予算貸借対照表・損益計算書を入力することにより、翌期のキャッシュフローの流れを把握し、資金計画に活用できます。 

これらのシステムを活用することにより、管理会計の導入をよりスム−ズに行うことができます。ぜひ導入を検討してみてください。


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